フリ

分かったフリして笑ってる

分かったフリして泣いている

分かったフリして息してる

分かったフリして生きている

多くの不明を背負い込んで

今日も明日も「そうだね」と

分かったフリしてこの世に溶ける



ドロドロに溶けて初めて気付く

何にも分かっちゃいなかったって

共鳴

胸が震えてどうして良いか分からないよ

君が想う事
多分私には分からな過ぎて
私が想う事も
多分君にも分からないよね

だけど伝わる
この胸が震えてるの
悲しいのか嬉しいのか
そんなことすら分からないけど

君が愛しいと
そう想ったんだよ

君の姿に苦しくなって
君の言葉に涙するけど

それは
同情ではない
共感でもない

だけど震えて
共鳴するの

だからと言って
君に出来ることは何？
私は何をしたいの？

胸は震えるばかりで
何も動けない私

積み重なる貴方への愛しさが
いつかこの足を動かしてくれると良いけど

酔

これが真実だ

とばかりに自分に酔った言葉を吐く

人は綺麗事に酔いやすい
人は反社会に酔いやすい

世界が平和になりますように

誰が世界をこんなものにした


そんな自分が
正義を代弁しているのだと

そんな自分に
陶酔しきっているんでしょう

だけれど

綺麗事で世界は動く
反社会で世界は変わる

どんな言葉であろうと
それが実行出来るのならば
世界はいくらでも応えてくれる

泥酔しきった想いは今
真っ直ぐ立っていられてますか？

ハッピーエンド

白に染まる寂れたブランコが
時折キィと風に揺れる

それはあの日か弱く震える
君を思い出すには十分だった

どうして泣いてるかなんて
聞かなくたって分かってたのに

どうしてだろう
君を慰める術が何も無いなんて

僕は君の何を見てきたんだろう
君の何に触れていたんだろう
君の声を
君の温もりを
優しさを
強さを
感じていたと思っていたのに

僕は見落としてたんだね
君が必死に隠してた

弱さ

僕に見せまいと必死に抱きかかえ
嗚咽を飲み込み震えてた

世界が白に飲み込まれた静寂の中
君は静かに一つ涙を零した

それが終わりの合図だった

大好きすぎて、君が嫌いになる

そう言った君の見たことのない
儚く痛々しい微笑みは

僕の心を深く抉った


白に染まったこの世界では

僕と君の間に幸せな結末は

訪れないようだ

明日が来る

君の居ない明日を見た

虚しく揺れる私の髪

どんなに嘆こうとも明日は

昨日と同じ時間にやってくる

君が居た時間に

君が居ない


私の時間は進むばかり

君の時間はどこで止まってるの

私もそこで止まればいいのに


私の時間は進むばかり

0時を迎えて

明日が来る

私の髪を優しく撫でる

君の居ない明日が