ス（ ）キ

貴方の ス(like)キ な服を着て、
貴方の ス(like)キ な髪型にして、
貴方の ス(like)キ な音楽を聴いて、
貴方の ス(like)キ な映画を観て、

どんなに貴方の ス(like)キ を身に纏っても

”私”は貴方の ス(love)キ にはなれない。

ねぇ、貴方の ス(love)キ な”私”はなんですか？

人生

何も考えずに生きて行くことは
可能ですか?

見たくないものを見ずに
聞きたくないことを聞かずに
知りたくないことを知らずに

そんな風に人は生きて行けますか?

その人生は幸せと言えますか?

多くの人が望んでいるのに
決してその生方は良いものとは言えない

皮肉で残酷で絶望的な

そんな人生が待っていようとも

一度くらいは

良かったと思える時間が来るのだろう


僕がこの僕から逃げさえしなければ

賭けに縋ってみっともなくとも

それでも幸せが住んでいるこの人生を

進めるしかないんだ

あれこれ それ

あれやこれやそれはどれ

てんやわんやな脳が云う

あれもこれもそれをほら

投げ出してしまえば良いと

優しく優しく云うのです

あれとこれとそれがもう

薄れて消えた気がしたよ

危機感

そうなる可能性が
酷く高いという事を
自分で分かっている筈なのに

そうはならないと
どこかで楽観視さえしている
後ろ楯も自信も無いというのに

後悔が目に見えているのに
知らん振りを決め込むのだという

私 という人間は

酷く愚かだ

布団

空が遠い

果てしなく遠い

届かないことを知っているから

無意味に手を伸ばすことはしない

なんて

いつからだろう

そんな悲しい現実を

当たり前に受け入れてしまったのは

手を伸ばしたいという

純粋な感情が

気付かない内に

布団にくるまるように

すっぽり姿を隠したまま

鳴らない目覚ましを抱き締めて

深い深い意識に沈んでいくんだろう